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  • 執筆者の写真功 山口

筋肉を大きくするために2021 悩むなら筋トレの「本質」を軸に悩もう



筋肉を付けてカッコいい身体になりたい!


そう思って筋トレを始めると


「あれ?なかなか筋肉が付かないぞ?」


「効率よく筋肉を付けるにはどうすればいいんだ?」



なんて悩み始めることは皆さま経験したことがあると思います。




それゆえに


「高重量VS高回数」


「高強度VS高ボリューム」


「追い込むVS追い込まない」


論争なんかが巻き起こるわけです。



 


今回は


「どうしたら筋肉が大きくなる?」という本質的な答え。


その筋トレの「本質」とはなにかをメインに、




なぜ筋肉を大きくすることで悩むのか


というところまでを軽く触れていきます。




もしかしたら来年は違うこと言ってるかもしれません。

 
どうしたら筋肉が大きくなる?


「どうしたら筋肉が大きくなるのか」


一旦【筋トレ】という行為を忘れて聞いていただきたいのですが


その答えは


「筋力が上がれば良い」


という答えになります。





なんて面白くない答えなんでしょう。




ですがこれが本質





実は人間のほとんどは


筋トレを始める前までは


「どうしたら筋肉が大きくなるか?」


の答えを知っています。




でも面白いことに


筋トレを始めると


その答えが分からなくなってしまう。





それは


「筋力が上がれば良い」


という答えが


・非常に誤解を生みやすい表現だ


ということ


そして


・筋トレをしていると忘れてしまいがちだ


ということに起因します。




 

それでは

筋肥大の本質


「筋力が上がれば良い」


に関して


1.なぜか

2.どうやって

3.問題点


についてお話をします。



まだまだ【筋トレ】という行為は忘れてお聞きください。

 

1.なぜか

なぜ筋力が上がれば筋肉は大きくなるのか



【筋力】≒【筋断面積】だからです。



身体の大きい人をみると


(うわぁ力強そうだなぁ)と感じると思いますが


それです。



【筋力】は【筋断面積】に比例します。




当たり前の回答過ぎてこんなことを説明するのも変な話ですが


ふたつ論文を引用させていただいて説明をします。




 

論文1|等尺性最大筋力に及ぼす筋断面積および筋繊維組織の影響


 

簡単に言うと


「筋力」に

「筋肉の大きさ」と

「速筋か遅筋か」が

どう影響してるの?


ということを調べた研究で



結果としては


「筋力」と「筋断面積」は相関関係があるよ


「筋力」と「速筋/遅筋」は相関関係が認められなかったよ


という結果でした。




そもそもこの論文の冒頭にこんな文章があるのですが


『等尺性最大筋力に対する生理学的な面での影響に関しては

古くから多くの研究者によって報告されているが、

特に等尺性最大筋力に対して作業筋の断面積が重要な影響を及ぼしていることが明らかになっている』




このことからも


【筋力】は【筋断面積】に比例する


ことは明らかであり、変えようのない事実です。




 

論文2|大腿四頭筋断面積における各競技選手の特性

 

この研究は簡単にいうと


「アスリートのもも前の筋肉をしらべたよ」


というもの。





なにを調べたかというと


a)筋断面積

b)等尺性最大筋力

c)筋断面積と筋力の関係




cの結果は


筋断面積が大きい(広い)と

発揮する筋力も大きかったよ


という結果でした。






ちなみにこの対象のアスリートは

・20歳前後

・競技歴は5年以上

・日本選手権の出場経験者

という実力者を研究対象にしたもので


競技は


・スピードスケート

・短距離走

・長距離走

・バレーボール

・サッカー

・ボート

・相撲

・一般男性


人数は

・アスリート 89名

・一般男性 14名

計103名



そもそもこの研究は



・どの種目が一番断面積が大きいのか

・種目ごとに、四頭筋の中でもどの筋肉が大きいのか

・種目ごとの大腿部全体の筋断面積に対する四頭筋断面積の比率

・断面積/筋力の比率はどの種目が大きいか

などを調査した研究で



【筋力≒筋断面積】

というのは分かったうえで

の研究です。



 


ということで論文を引用しても


【筋力】≒【筋断面積】


ということがわかりましたので


筋力を上げれば筋肉は大きくなる



ということが分かりました。





そろそろ筋トレが出てきますよ。





じゃあどうやって筋力をあげるの?


ということを一緒に考えてみましょう。



 

2.どうやって?


ひとつ目は「筋肉に負荷を掛けること」


ふたつ目は「筋肉に栄養を与えること」


みっつ目は「筋肉を休めること」




これらはどれが欠けてもいけないもの


どれかをおろそかにすると

スムーズに筋力は大きくなってくれないもの




優先順にお話をします。






 

第一優先は「筋肉に負荷を掛けること」






人間は環境に適応する生物です。





人間の身体を考えるとおもしろい。



・寝たきりで筋肉を使わなければ退化してしまう


それなら筋肉を使えばいい。ただ


・筋肉を使っても、いつもと同じ使い方をしていれば現状維持になる


そしたらただ筋肉を使うにしても


・いつも以上に筋肉を使わなければ筋力は大きくならない



ということが分かってきます。




例えば


[洗濯物を干す]

という行動でも

[+子供をおんぶ]

という負荷が加われば筋力は大きくなり


[子供が降りれば]

いつもより楽に洗濯物を干すことができる。




昔の大工さんなら

[のこぎりで木を切る]

という行動に

生産性を上げるために

[早く、長い時間切れるように頑張る]

といういつも以上の負荷が加われば筋力は大きくなり



10秒しか連続して切れなかったのが

30秒連続して切れるようになる。


だから結果力こぶが太くなる。




このようにして筋力は大きくなります。





おもしろいですねぇ。




その「筋肉に負荷を掛ける」最も効率的な方法が


「筋トレ」


という行為になります。






そしてその「筋トレ」では


筋力が現状維持にならないよう


・「重量」や

・「回数」を

伸ばしていくことが大事になります。




 

ふたつ目に優先することは

「筋肉に栄養を与えること」




つまり食事なんですが、



食事を摂っていない人はほとんどいないと思いますので


重要度はちょっと下がります。




ただ誰でも食事をしているからこそ


普通に食事をするのではなく


「筋力が上がる」ように意識が必要


なんなら食事が一番意識しないといけないかもしれません。


僕の経験上、食事をおろそかにする人は思うように筋力が上がりません。




筋力が上がる食事を簡単に言ってしまえば

「たくさん食べる」

の一言に尽きるのですが、


これだとあまりにも芸がないのでもうちょっと踏み込みますと


a)内臓が疲れないように「質」と「量」に気を付けること

b)活動時間中に食事間隔を空けすぎないこと

c)たんぱく質は多めに摂る


この辺が重要であると考えています。





 

みっつめに優先するのが

「筋肉を休めること」







【筋肉を休める】


というと


「筋トレをした次の日は筋トレを休まなければ」


と思ってしまうかもしれませんが


毎日筋トレしても筋力は上がります。





重要度が低いのにはここに理由があって



筋トレするしないに関わらず



人間は寝ます




意識をして「筋肉を休めよう」と思わなくても


寝れば筋肉は休まります。


なので毎日筋トレしてもOKです。




とにかくたくさん筋トレしなきゃという思いで

不眠不休で

1日12時間筋トレしてます



という方がもしいたとしたら


その方にとっては筋肉を休めることが一番重要になります。




一般的には


ちゃんと寝て


2~3日しても筋力が回復しない



この場合は毎日筋トレをしたら筋力は大きくなっていきませんので


筋トレは休んだ方が良いと言えます。


※後日めっちゃ休むことで大きくなるみたいな研究もあります。






 

ということで筋力を大きくする方法は



誰でも知っているような3つに収まったわけになるのですが



筋力を上げる筋トレの

・「重量」や

・「回数」を

伸ばしていくことが大事


というやりかた。




この表現にこそ「3.問題点」があるんです。






 

3.問題点

その問題点とは



【筋力の測定方法】です。





実は


[筋トレ]で[筋力]は測定できません。




と言ってしまうとまた誤解が生まれますが



僕たちが知りたい筋力は測れない


と言った方が正確です。



とにかく、


ここで生まれるゴカイというのが




 


[トレーニング]で


【重量】や

【回数】が伸びたから


[筋力]が上がった



 

と勘違いしてしまうことなんです。







例えばベンチプレスで


20㎏しか挙がらなかったのが

200㎏挙がるようになれば


これはほぼ確実に

知りたい[筋力]が上がっていると予想できますが



60㎏が

70㎏挙げられるようになったからといって


これは[筋力]が上がっているかと言ったら

違う可能性も大いにある



ということです。






面白いですよねぇ。

意味わからないですよね。






これがどういうことがお話しさせていただきますと



もしかしたら

前より強く足で踏ん張れただけかもしれない


前よりうまく軸に乗せられただけかもしれない


前より胸のバウンドを使ったかもしれない


前より体調が良かったかもしれない






つまり[筋トレ]で[筋力」を測るには


【まったく同じフォームである】


ということが条件になります。







そしてこの


【まったく同じフォーム】


というのは絶対にムリです。



絶対に、無理です。








筋トレの研究で

筋電図を測りながらやる研究というのはしばしばありますが


日ごと、

セットごと

どころか


1レップごとの筋肉の活動率が同じになることはありません。



つまり1レップごとフォームが変わるということ。



例え見た目のフォームは同じでも筋活動率は変わる。




それを

「前回やったトレーニングと同じフォームで」



ということこそ土台無理な話というわけです。







筋トレの重量や回数が伸びた時に思い出してみてください。



前回と比べて

・ボトムとトップの「位置」はすべて一緒だった?

・速度やテンポはまったく同じだった?

・筋肉の効き具合はどうだった?技術で挙げられただけじゃない?

・筋肉の負荷の分散具合は?前回よりほかの筋肉の稼働が増えてない?


・体調面は?

・疲労感は?

・精神面は?


・温度は?湿度は?

・音楽は?

・周りの人は?


ぜんぶ一緒だった?



こんなにも「フォーム」に影響するものがあるんです。




特に男子は見栄っ張り。


とにかく重い物を挙げたい。


僕も昔そうでしたが


絶対に重量上げるんだ


絶対に回数上げるんだ


なんて気持ちが強いと


【前回と同じフォーム】


がちょっとずつちょっとずつ変わっていって


最初と全然違うフォームになってた


でもとにかく重い物を挙げたいから気づかない。


重い物を挙げれるようになったが


筋肉量は変わっていない。



なんてよくある話。




もうそりゃ無理だなと思いますよね。




 

さらに言えば


[トレーニング]で測れる[筋力]は


僕たちの知りたい[筋力]ではない。





僕たちが知りたいのは


[肥大させたい筋肉]の[筋力]であって


【トレーニング】で測れるのは


[筋トレ動作]の[筋力]です。







簡単に言うと


胸の筋肉を付けたいという人はだいたいベンチプレスをすると思います。


知りたい「胸の筋力」を測定するには

「肩関節の水平内転」という動作で測らないといけない。


でも「ベンチプレスで測れる筋力」というのは

「肩の水平内転」or「肩関節屈曲」+「肘関節伸展」+α、足の踏み込みなど


これらが複合的に絡み合った「押す筋力」です。







もう無理ですよね。



ベンチプレスで胸の筋力なんか測れないよと思いますよね



もっと言えば


等尺性筋力測定の装置など使って

「肩関節の水平内転」の筋力を測っても

「胸の筋力」は分かりません。


これに関わる動作はもっと複雑にからみ合ってますからね。





 




筋力が測れないならどうすりゃいいの!?


そもそもの理論破綻してない!?



なんてお怒りのことだと思いますが





それでもこれは筋トレで判断するしかないです。




筋力の測定は

現実的に筋トレしかないです。




判断基準は


【同じ環境】


【同じフォーム】で


【重量】


【回数】


が伸びて


【対象筋の効き具合】


なんかも同じであれば



筋力は伸びている



と判断して良いと思います。





 



こうなってくると


より対象筋に効くフォームになれば

回数、重量は落ちるから、、、



と話がそれていってしまうのですが





とにかく、本日のまとめをすると



筋肉を大きくするには



筋力が上がれば良い



筋力を上げるには



筋トレして

食って

寝る



筋トレは

重量や

回数を

伸ばすようにする



だけど


重量や回数が伸びたからといって

筋力または筋肉がついたと

簡単に判断してはいけない



ということでした。





筋肉を大きくするために筋トレをしていて

迷ったとき

悩んだときは


筋肉を大きくする本質

「筋力が上がれば良い」

というのを念頭に置いて


どんな方法で筋力が上がるのか

また上がったか


を悩むと目標への近道になると思います!





素敵なマッチョライフをお送りください。

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